はじまりは、あの日のせりあがり 2幕

想定外の距離感に心かき乱されながらも、アナスタシア1幕を堪能した私。

ティンパニロールに乗せてミラーボールがキラキラと輝き(今までに見た、どのミラーボールよりも高そう…) (幕が開く前に静かに動作確認してるあたりの愛おしさ)

心躍る軽快な曲調の「Paris holes on the key」から2幕がスタートした。

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裏打ちしたい・・・!

そんな本能との闘いのParis holds on the key。

気を抜くと勝手に裏拍子になりそうな手を抑えつつ、群舞がすこぶる好きなのでニコニコしながら手拍子した。

初っ端から、すっごい楽しい。。

 

2幕には私の好きなシーンがたくさんある。

〇パワフルなLand of yesterday

(梅芸だと周りが潰れる中で、ボトル一気飲みする男前なリリーが観れます。 )

〇「貴族とただの男」であることが突きつけられるIn a crowd of thousands

〇本物のプリンセスのようなアーニャの変貌

〇4人の感情が入り混じるカルテットと白鳥の湖の融合

〇頑なになっていた皇太后の心の雪解けでもあった再開の瞬間

 など。

 

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 中でも「Meant to be」は前回も少し触れたように梅芸ヴラドの記憶が結構鮮明で、とても印象的なシーンだったので、宙組初観劇で色々記憶が吹っ飛んだ当日もツイートを残していた。

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ここは語ると長くなるので、また別の機会に。

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街の中に馴染んでいくような梅芸のラストとは また違う、全てが1つの夢物語だったかのような宝塚版のラスト。

こちらもとても美しいな…と

幸せそうに真風さんディマとまどかさんアーニャが寄り添う、温かくて愛に溢れたハッピーエンドに涙を流しながら幕が降りるまで手が痛くなるくらいの拍手を送った。

 

 

 

 

 

やっぱりアナスタシア大好きだ…

1回で終わるなんてツラい…

とチケットを血眼で探す決意を固めカテコを待つ私。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

既にフィナーレという宝塚文化を忘れている。

 

 

 

 

 

 

 

再び音楽が流れ、輝きを放つミラーボール。

 

 

「カテコまでミラーボール回すのすごいな。そしてやっぱり高そう…」とオペグラでミラーボールを覗こうとした

 

その時

 

 

センター方向を向いている目の左端にエメラルドグリーンが差す。

 

 

 

 

 

 

私の座席は下手。

 

 

 

 

 

??と目線を前に戻すと

 

 

そこにいたのは

スポットライトの中で顔を上げて微笑み、目をクッと開いて客席を見てJourny to the pastを歌っている美人。

 

 

私が思い描くTHE TAKARADUKA!!なキラキラな衣装をなんの違和感もなく着こなし、尚且つご自身も煌めいている。

 

発光。眩しい。

 

一歩、また一歩と、イヤーカフを揺らしながら銀橋に進む歩みは優雅でいて、握りしめる拳は力強くて。

 

まるで客席全体をハグするように、包み込むような伸びやかで優しくて、でも、どこかグッと引っ張り上げてくれるような力を感じる声。

 

時折、目がなくなるほど屈託なくニコッと笑う美人は煌めきを残しながら、颯爽と上手方向に去っていく。

 

この辺りで夢中になって目で追うあまり、上手を向きすぎていた自分に気付き慌てて顔を逸らす。

 

 

 

 

 

というか

 

 

 

 

 

 

「なに…誰…え?????」

 

 

 

 

 

 

という混乱。

 

ゆえに

上手花道でのくだりは一切見ていません(バカヤロウ)

 

 

もう

 

ポッカーーーン!!!

って。

 

精気吸い取られたかな?ってくらい何も考えられなくて、気付いたらかわいい子たちが「ヤッ!」と掛け声かけてダンスしていたので慌てて手拍子をする。

徐々に落ち着きを取り戻…せないけど、ひとまず置いておこうと無理やりフィナーレに集中した。

 

男役さんの群舞は力強さの中に、女性の柔らかさが感じられる部分もあって(特に足を前方にあげる部分)皆さん素敵だなぁ…と思ったし、声をあげながら銀橋に並んだ瞬間はもう圧巻!

客席の拍手に「わかる―!」と共感の嵐。

 

 

 

しかし、あのエメラルドグリーンの御方はどこにもいなかった。

 

 

 

 

そうこうしているうちに、エトワールさんが登場し本格的なラストへ。

そこで登場したヴラドの目と笑顔を見てようやく幕間終盤の自分を思い出す。

 

「桜木みなとさん…どなただっけ…?あぁヴラドの方か」

「 旅をそばで見守ってきたヴラドを演じていた人が(Journy to the pastを)歌うなんて…」

 

貴女が

!!!!!????

と二度目のポッカーン!をかまして、私の初宙組観劇は幕を閉じた。

 

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終演後のキャトルレーブ。

迷いなく、エメラルドグリーンの桜木さんを手に取りお店の隅でまじまじと眺める。

340円?

このクオリティ、このサイズで?

340円?

どういうこと…?破格の安さでは…?と

今日何度目かの衝撃を抱えながら幾分残った冷静な頭で考えて

〇フォロワさんの推しの方の写真

〇跪くディマアーニャの写真

〇噂のまかキキ

◎カレルチャペックの猫コラボの紅茶(家族土産)

などと一緒に購入し、初めてあの薄いパープルのビニール袋をいただいた。嬉しい。

 

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ONEを見つけてしまったと動揺する気持ちは

雷に打たれてそれしか考えられない!

というものとは違って

海の波のような。

頭の奥で常にしゃばしゃばしてるけど時折ドォォーーッと寄せてくる。

 

そんな感じ。

 

そもそもあの距離感で宝塚を観劇したのも初めてだったし、大好きなアナスタシアという演目を新たなカンパニーで拝見できて。

更にそれを「すごく好きだ!」と思えたことが幸せで、動揺しながらもそちらにもちゃんと心が向いていたことが大きかったのかなぁと思う。

 

そんな色んな気持ちを抱えつつ帰宅しながら呟いたこと。

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本当に心底こう思った。

初心者ゆえに目線が迷子だったから近くのジェンヌさんを見つめてみた結果、バチーン!と音がするようなウインクをいただいたり(多分)笑顔で2階の上の方まで視線を送られている皆さんの姿を間近で拝見して

 

私たちに煌めきをくれるジェンヌさんたちが、どうか少しでも健やかで幸せで、この先いいことばっかり起こるように、と願わずにはいられなかったのだ。

 

そんなジェンヌさんの中で見つけた(かもしれない)ONE。

 

 

ひとまず

【桜木みなとさんがどういう方なのか】

ということを知りにインターネットやヅカヲタなお友達を頼る日々がここから始まる。

 

こうして、私は人生3度目の宝塚観劇で

とうとう沼の淵に佇むことになった。

 

 

その後

*愛すべき地元愛

*手厚いアフターサポート(スカステ円盤の貸し出し等)

*ご縁によって重ねた観劇

によって、ずぶりずぶりと深みにはまっていくことになる。

 

次回

「神奈川県横浜市出身…(納得)」

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はじまりは、あの日のせりあがり 1幕〜幕間

前回のブログに書いたように

宙組アナスタシアへの魅力的なお誘いを受けた12月中旬。

 

二つ返事で

「ぜひに!!!!!」

と食いつきたいところ、秒リプはがつがつしすぎか…と30分じっくりと間をおいて

「素敵なご連絡ありがとうございます😊…」

と落ち着いた大人の顔(←)でお返事し無事、宙組デビューが決定。

私が 直近で、はいからさんを観劇していたことを知っていてくださってお声がけしてくれたそう。

本当にありがたいご縁だな…としみじみしながらも、決戦(?)の日まで既に1か月を切っていた。

 

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☆公演に向けての予習

幸い梅芸アナスタシアを観ていたことでストーリー展開や登場人物はちゃんと理解していたので、観るにあたっての予習は最小限に。

 

〇公式でアップされていた歌唱動画の視聴

「ディミトリにMy petersburg・Everything to Win以外の曲が!?!?」

「Journy to the pastがデュエットに…⁉」

「グレブさんの眉間の皺と犬歯のかわいさのギャップ…!」

 


【宝塚歌劇】宙組「アナスタシア」歌唱フル動画【三井住友カード公式】

 

〇フォロワさんの推しの方の把握

出番や目印などをご教示いただいたのでそれをひたすら頭に叩き込む。

しかし私、実は過去2回の宝塚観劇は2階から観ていたこともあって皆さん同じようなお顔に見えてしまっていて

(ただ単に私がポンコツなだけ、、ごめんなさい)

 

演目が初見ではないとはいえ宝塚版は初めてだし、ちゃんと見逃さずに見分けられるだろか…と不安に思いつつ

「少しでも注目ポイントあったら楽しめるかと思って!」

というフォロワさんのありがたい言葉にそりゃもう 全力で応えたい!!!!と必死にいただいた参考画像とにらめっこした。

 

 

 

ほんっとうに顔がいいな!!(n度目)

 

 

そうして2020年は無事に仕事を納め、新年を迎え例のおみくじを引き…(前回の記事 参照)いよいよ明日!という日に

「2度目の緊急事態宣言の発令」

日々の感染者数の増加を見ていてまぁ出すだろうよと冷静に受け止める一方で

” 無事に観れますように、どうか観れますように ”

とそれだけを祈って過ごしていた。

 

 

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 ☆迎えた公演当日

中止の連絡が来ていないことにホッとし、いそいそと準備を始める。

宝塚を観るときは

・スカート(orスカンツ)

・ヒールのある靴

というmyルールがある。

 

なんとなく宝塚をホームにされている方の雰囲気がマダム、というかお上品な方々やお綺麗な方が多いイメージなので少しでも郷に郷!しようと、いつも履きなれないアイテムを身につけ精一杯背筋をしゃんとさせて(足元はグラグラ) ”何度か来たことありますよ”風を必死に装い日比谷に降り立った。

 

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〇いざ、劇場の中へ

「当日まで座席位置は分からない」と教えてもらっていたのだが手元にいただいたチケットを見るとなんと、1階

さらに

 

あれ?結構前では?

 

いやまて、 落ち着け。

 

同じ座席番号でも劇場の横の幅や座席の角度によって見え方が劇場によって全然違うことは理解しているだろう?

と、いきなり荒ぶりはじめた自分の心に言い聞かせる。

 

ただでさえ人生3回目の宝塚劇場。

お邪魔します、の気持ちは拭えず緊張感がすぐにムクムクと復活。

なのでこの時点では

”アナスタシアが、また観れるんだな…“

と純粋に観劇できる喜びと少々の緊張を噛みしめエントランスを通過した。

 

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前回の花組公演の際

ここはなんだ?と思っていた入口近くにあるキャトルレーヴ。

整理券をもらわないと入場できないという学びを得ていたので

行かないかもしれないけど、入る権利はもらっておいた方がよいだろうなと終演後の整理券をいただく。

今となってはナイス判断だった、この時の私。

 

もともと公演グッズの類は大好きで、シークレットチャームなどの収集癖もある。

実はジャニショにも一時期、通っていた過去があるので外からちらり、と見えた壁際の写真たちに既にどこか親近感を感じながら客席を目指した。

 

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座席表を発見し、照らし合わせると

やはり間違いなく、紛うことなき前方。

 

このあたりで少しハクハクし始めるも、どちらというと端よりの席だったので見切れるかもしれないな、とちょっぴり覚悟していよいよ座席へ。

 

 

 

 

 

 

(@_@;)

 

 

 

 

( ノД=)ゴシゴシ

 

 

 

(;゚Д゚)

 

 

 

 

舞台、そこなんだが。え?

 

もちろん中央の舞台奥や銀橋とはそれなりに距離はあるが今までとは比べ物にならない近さだし、手前に伸びる入り捌けに使う道?は、もう、そこ。

 

ここに…来るの…?と大混乱である。

だって今まで、宝塚の舞台は ”見おろすもの” だったから。

それがギュイン!!!と距離詰められた感。

 

無理です!無理です!心の準備が!!と1人で内心ジタバタしていたけど

よし、とりあえず座って落ち着こう。

とフラフラしながら座ったら座席に置かれていた東京宝塚劇場20周年のブランケットに気付かず踏みつぶす始末。落ち着け。(無理)

 

もはや必死に装おうとしていた”何度か来たことありますよ”感はどこかに飛んでいき、

緊張感は最高潮に。

ひたすら身を縮めて、目の前に広がる幕と光ってなくても輝いて見えるミラーボールだけを凝視して開演を待った。

 

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初見の1幕のことは時間が経った今ふわっとしか思い出せない。

もっと書き留めておけばよかったなぁ。

 

とにかく

冒頭のオケが鳴った瞬間

数時間後の幕すら開くか分からないような異質な緊張感に包まれていた幻の3月のシアターオーブがブワァァァァァと蘇ってきて切なさや戸惑いも感じつつ

今から突然終わってしまった私のアナスタシアの続きが始まるんだな、と

掬い上げてもらったような気持ちになって冒頭30秒でマスクに涙が滴った。(早い)

 

やはり大好きなストーリーと頭に残る名曲の数々。

更に煌びやかさが増し、綺麗なコーラスも加わって。

 

変わらない

\ うるさい、だまらっしゃい!! /

を聞いて「名台詞!!w」と懐かしく思う一方

宝塚版で追加された

Learn to do itの旋律を準えつつ、ディミトリの焦燥が感じられるNevsky Prospectは、とても新鮮で大好きなシーンになった。

 

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そうして1幕が終わった時点で心から、宙組のアナスタシアが観れて良かったな…

と多幸感に包まれ、大満足で休憩へ。(35分…!?)

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そしてこの時

「そういえば宝塚のパンフレットには場面ごとに出演者載ってたな」

「1回しか観れないんだからフォロワさんの推しの場面、ちゃんと確認しよ」

と、普段ならネタバレを読まないように終演後に買うパンフレットを売店で購入。

珍しく2幕の流れを確認するのである。

 

「そっか、フィナーレはあるのか。」

「へぇ~真風さんや星風さんじゃない人がJourny to the past歌んだ」

「桜木みなとさん…どなただっけ…?あぁヴラドの方か」

 「アーニャディマの心の機微を汲み取りながら、旅をそばで見守ってきたヴラドを演じていた人が歌うなんて…めっちゃ胸熱展開では!!!!🔥

と心を滾らせ 

 

「ヴラドの”始まりは、あの日のダンス…”の表情大好きだったなぁ…」 

と過去に観た大澄さんヴラドや禅さんヴラドに思いを馳せつつ

「よ~し心得た!ヴラド役は…

桜木みなとさん…OK☆⌒d(´∀`)ノ」

その名をインプットした幕間終盤。

 

のちにこれが図らずも伏線となる。

 

 

 

これは、私が

”桜木みなとさん”という煌めきを浴びて

私生活がガラッと変わったお話。

はじまりは、あの日のせりあがり ~前日譚~

コロナに振り回された2020年。

「少しでもいい年になりますように」と願った初詣の帰り際に

引いたおみくじは小吉。 

”晴れ渡る 月の光に うれしくも 行く手の道の さやかなりけり”

―闇くて見えない道も 月がさし初め 明るくなるが如く

 幸福次第に加わる運ですから慌てず騒がず静かに身を守って

 進むべき時に進んで 何事も成就すべし―

そんな詩が添えられていた。

この時の私はまだ知らない。

次第にどころか1週間後に強烈な光を容赦なく浴びることを。

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TEST

宝塚版アナスタシアが大千穐楽を迎えて、はや1週間。

その間に、色々な思いも落ち着いてきた中で

Twitterで見かけたジャニオタの方のはてブロを拝見して

「私もこの2ヶ月間のことを、綴っておきたいな」

と思い立ち、人生で初めてブログというツールを使うことにしました。

 

うまくまとまるか分からないけど、この激流ようだった日々を

記録出来たらと思います。